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粗砕機には衝撃式破砕機、圧縮式粗砕機、切断・せん(剪)断式粗砕機などの種類があり、さらに圧縮式ではジョークラッシャー・ジャイレトリークラッシャー・コーンクラッシャー・インパクトクラッシャーなどが挙げられます。メーカーによって採用している構造は異なり、破砕する方法や対応できる原材料にも違いがあります。
ここでは、粗砕機の種類別に構造の仕組みを紹介します。どのような構造で粗砕を可能にしているのか、ぜひ参考にしてください。
砕き太郎では上下に凹凸のロールを複数配置させており、袋のままほぐすことが可能です。また、「ゴムや樹脂を詰めた袋は袋側面が上手くほぐれない」という課題を解決するため、側面にもローラーを設置。3次元ほぐし機構により、ほぐし中に作業員が袋を立てる作業が不要に。
破砕物の固さに応じた圧接力調整を行えるため、さまざまな対象物の袋を傷つけることなく、まんべんなくほぐしてくれます。
なお、砕き太郎の1番ロールは弱めに設定しており、品物の挿入が容易。2番ロール以降で砕きが完了するよう設計されています。型番によっては往復作業が可能なため、砕くのが難しい物体でも粉砕できます。
参照元:平野整機工業株式会社公式HP(http://www.hiranoseiki.co.jp/product/)
参照元:大阪府中小企業団体中央会ものづくり成果コーナー「令和2年度ものづくり補助金成果事例一覧 平野整機工業株式会社」 https://www.maido.or.jp/mono_hojokin/mono_seika_R02/32.pdf
連続粉砕が可能なハンマークラッシャーは、スイングするハンマーと波形の容器壁部を採用。ハンマーの衝撃力と波形壁部の間に摩擦力が生じて粉砕を行う仕組みです。また、スクリーン(網目)は6種類用意しており、粒度の調整が可能。粗砕・粉砕・微粉砕まで1台で行えます。
なお、オプションにて粉砕刃の回転数変更も可能。0~3,450回転の調整を行えるため、低回転にして微粉の発生を抑えることもできます。さらに容器内部のパーツは取り外せるため、サニタリー性にも優れています。
参照元:三庄インダストリー株式会社公式HP(http://www.sanshoindy.com/prd_02_01.html)
ランデルミルはワンロータータイプを採用しており、シンプルな構造が特徴。ランデルミルに投入された対象物を低速回転するローターで粉砕するため、凝集したダマをほぐす用途に向いています。
なお、低速回転のため発熱がなく、粉化の発生を少量に抑えられるのがメリット。稼働時の振動や騒音も少なく、静かに作業を行えます。分解洗浄も簡単に行えるため、サニタリー性を求められる分野にもおすすめ。スクリーンの変更も可能です。
参照元:株式会社徳寿工作所公式HP(https://www.tokujuk.co.jp/products/pulverizer/RM/rm.html)
マキノが開発したジョークラッシャは、クランク機構によって動く歯と垂直に設置された固定歯で構成されています。対象物を動歯と固定歯の間に嚙み込むことで圧縮粉砕でき、シングルトグル方式を採用。構造がシンプルなためメンテナンスが容易です。
なお、動歯や固定歯は形状・材質ともに豊富なバリエーションを用意。材質ではアルミナやジルコニアなどのセラミックや、高マンガン鋼鋳鋼・高クロム鋼鋳鋼・ステンレス鋼などの金属などがあるため、対象物の特性に合わせて選べます。
さらに動歯と固定歯は摩耗したら上下反対に使用することもできるため、歯の交換タイミングを遅らせることが可能。ランニングコストを抑えたい場合にもおすすめです。
参照元:株式会社マキノ公式HP(http://www.makino-co.co.jp/products/funsai/funsai01/)
※選定条件:「粗砕機」を取り扱うGoogle検索上位26社の中で、現在袋体のまま粗砕する機械は3種類だけになりますので、3種類の機械をご紹介します。(2021年8月3日時点)
(※1)2021年9月時点 参照元:平野整機工業株式会社 公式HP「新着情報」http://www.hiranoseiki.co.jp/news/?p=2