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粉体を扱う作業現場において、異物混入(コンタミネーション)のリスクは常についてまわります。異物混入の原因はさまざまで、生物的要因・微生物的要因・人間的要因・物理的要因・化学的要因などに分類されます。よく発見される異物は虫やビニール片、糸くず、機器設備の部品などです。
しかし、粉体が袋に封入されている状態では異物混入は発生しません。異物混入が発生するのは主に袋から出した粉体を扱うときです。また、粉体の粒子の大きさを揃える際、ふるい分けができておらず異なる大きさの粉体が異物となってしまうこともあります。
麺を製造しているメーカーでは、原料である小麦粉を紙袋から投入ホッパーに切り出す際、虫やゴム片などの異物混入を防ぐ必要がありました。工場内の衛生管理は徹底しているものの異物混入のリスクを最小限に抑えたい、でも既存工程をできるだけ変更したくないという要望。
そこで小麦粉の空気輸送ライン中に設置する異物除去装置を導入しました。製造前に異物を除去することができ、あるときは作業員の手袋から混入したゴム片を取り出すことに成功したそうです。
食品を扱っている工場では、粉体を充填機から袋詰めまで輸送するためのラインを設置していました。しかしラインの継手部の軟質塩ビシートにおいて、異物混入等のトラブルが多発。また、内部の流れを確認できないことも悩みのひとつでした。
そこで半透明で長寿命の製品を導入。耐摩耗性に優れているうえ継ぎ目がないため、剥がれによる異物混入のリスクが低減。半透明のため流れの確認もできるようになりました。
粉体作業現場の異物混入は、袋から粉体を取り出す際に起こることがほとんど。言い換えれば袋から出さなければ、異物混入のリスクは少ないといえます。
そのため、粉体を運ぶ、ほぐすといった工程ではできるだけ外気に触れさせないのがベター。粉体を袋から出さずにほぐせる粗砕機であれば、混入のリスクが少なく、ムダな工程を増やさずにすみます。
※選定条件:「粗砕機」を取り扱うGoogle検索上位26社の中で、現在袋体のまま粗砕する機械は3種類だけになりますので、3種類の機械をご紹介します。(2021年8月3日時点)
(※1)2021年9月時点 参照元:平野整機工業株式会社 公式HP「新着情報」http://www.hiranoseiki.co.jp/news/?p=2