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粉体の作業現場は厳しい環境にあるといえます。その要因は「人手不足」や「作業員への負担が大きい作業内容」「事故が発生しやすい環境である」など。
また、固まった粉体を数名の作業員が棒で叩いてほぐす現場では腰痛やケガのリスクがあるうえ作業員の負担も大きく、ほぐし作業に人員を割く必要もありました。さらにほぐし作業においては固化した粉体を削岩機で破砕しているケースもあり、粉砕物の吸入や破片の飛散など、事故発生のリスクが非常に高くなっています。
加えて粉材料の計量作業を作業員の技術や勘に頼り、熟練の作業員がわずかなグラム調整を行うといった一人に負担がかかりやすい現場もあり、作業員の負担軽減や効率化のためにも機械化が望まれます。
実際に粉体作業現場であった、環境改善の事例を紹介します。
ある倉庫会社では、固化した製品を処理するために棒などを使って袋を殴打していました。これではケガをするリスクが高いうえ、腰痛を訴える高年作業者もいたようです。
そこで袋のままほぐせる機械を導入。100袋もの製品をわずか10分程度で処理することに成功しました。これまで数名で行っていた過酷な作業を機械1台で行えるため、ケガのリスクを低減させるだけではなく作業の効率化にもつながりました。
※参照元:平野整機工業株式会社
http://www.hiranoseiki.co.jp/product/
ある製薬会社では、ドラム缶内の原料が固化してしまう悩みを抱えていました。固化したままだと内容物が排出できないため、作業員が削岩機を使って破砕。しかしケガのリスクが高く、一刻も早い作業環境の改善が望まれていました。
そこでドラム缶内に回転体を降下させて破砕する装置を導入。回転体には特殊な刃がついており、固化した原料を安全に破砕できるようになりました。また破砕にかかる時間も大幅に短縮でき、作業効率化も実現しました。
※参照元:大有株式会社
https://taiyu-kabu.co.jp/solution
ある作業現場では粉体の計量を手作業で行っています。しかし手計量には時間がかかり、粉体を多く入れすぎたときには粉末を取り除いては再投入を繰り返しており、作業効率の悪さが課題でした。
そこで高精度で計量ができる装置を導入。粉を分散して供給することで、流動性の悪い粉体でも微量調節が可能になりました。さらに計量作業の機械化によって作業環境の改善や作業効率化が図れたことに加え、計量ミスも減ったのだそうです。
※参照元:アルファ株式会社
https://alpha-kabu.com/product/weight/guide/keiryou-kaizen
※選定条件:「粗砕機」を取り扱うGoogle検索上位26社の中で、現在袋体のまま粗砕する機械は3種類だけになりますので、3種類の機械をご紹介します。(2021年8月3日時点)
(※1)2021年9月時点 参照元:平野整機工業株式会社 公式HP「新着情報」http://www.hiranoseiki.co.jp/news/?p=2